About Rythmique

リトミックとは

「音楽を基礎とするものではあるが、単に音楽学習の準備であるにとどまらず、
むしろそれ以上に一般教養の一体系である」(エミール・ジャック=ダルクローズ)

リトミックは、楽しく音楽と触れ合いながら、基本的な音楽能力を伸ばすとともに、身体的、感覚的、知的にも、これから受けるあらゆる教育を充分に吸収し、それらを足がかりに大きく育つために、子どもたちが個々に持っている「潜在的な基礎能力」の発達を促す教育です。

Rythmique for children

こどものための
リトミック

大切な幼児期だからこそ、
良い教育を

お母さまやお友だちと楽しく音楽や音に触れ合いながら、子どもたちの心と身体の発達に合わせた年齢別カリキュラムによって、自然と実生活に反映されるレッスンを行っています。

認定教室の4つの特徴

  • 在的能力の発達を
    促していくカリキュラム
  • 年齢別リトミック教具
  • 少人数制
    グループレッスン
  • 指導資格を保有する講師

0歳〜5歳までの
年齢別プログラム

  • ベビーのための
    リトミック

    0歳児

    はじめての「見たり」「聴いたり」「触ったり」そして、「音楽と動き」が、親子の愛着を深めていきます

  • Step 1

    1歳児

    親子でお友だちや先生とふれあい、音楽に慣れ親しみます

  • Step 2

    2歳児

    いろいろな活動の体験とグループ学習の素地づくりをします

  • Step 3

    3歳児

    人として生きるために必要な、根幹的能力の芽生えを促します

  • Step 4

    4歳児

    芽生えた能力をさらに伸ばし、それらを上手に制御できる心を育みます

  • Step 5

    5歳児

    能力をバランスよく整え、年齢にふさわしい個性豊かな人格の形成を図ります

Intention

リトミックの目的

人格を形成する3要素は、
(マインド)
(パワー)
(キャラクター)

これらはお互いに補い合い成長していくもので、どれを欠いてもいけません(食事といっしょですね)。
また、どれかを特別に伸ばすのも無理があります。
例えば競争心ばかり煽ると攻撃的な人に、記憶力ばかりだと頭でっかちな人になるかもしれませんし、感受性、創造性に至ってはそれのみを取り上げて伸ばせるものではないでしょう。あくまでも大切なのはバランスなのですね。

リトミックは人間にとって最も自然な表現である音楽を手段として、幼児に優しく深く働きかけます。
まずその結果は音楽能力の飛躍的向上という形になって表れますが、こどものためのリトミックの本来の目的は豊かで可能性あふれる人格形成。
大切な幼児期の数年間をじっくりと見守ってあげて欲しいと思います。

相互作用 こどものためのリトミック

リトミックの歴史

リトミックの始まり

リトミック(仏:Rythmique/英:Eurhythmics)は、20世紀初頭に、スイス・ジュネーブの作曲家で音楽教育家でもあったエミール・ジャック=ダルクローズ博士(Emile Jaques-Dalcroze 1865-1950)によって創案された音楽教育法で、児童心理学・生理学の観点から、大切な幼児期の人格形成教育として知られています。
エミール・ジャック=ダルクローズ博士は当初作曲家、演奏家として活躍し、教育者としての活動は、1892年にジュネーブ音楽院に和声学の教授として着任したときから本格的に始めました。当時、音楽院には将来の演奏家、作曲家など音楽の専門家となることを目指す若者が学んでいましたが、ジャック=ダルクローズは授業における彼らの活動を観察することによって、彼らが技術的には高い水準にあるものの、音楽家として最も重要な音を聴き取り、感じ取る能力は不十分であることに気づきました。そこで、音を聴きとって歌う練習、さらには歌う際に手を動かす練習などを考案して学生たちの音楽を感じ取る能力、音楽について考える能力を伸ばすための教育システムづくりに着手したのです。これがリトミックの始まりです。

世界での発展と日本への広がり

しかし、リトミックが確立されてゆくにつれて、ジャック=ダルクローズは、リトミックが音楽的能力だけでなく、注意力、集中力、思考力、社会性、協調性など、人間が生きていくなかで必要な諸能力も養うことができること、そして、大人よりも子どもの方が早く身につくことに気づき、本格的に子どもたちへの指導が行われるようになります。このことはジャック=ダルクローズと親交があり、ヨーロッパの新教育運動で大きな役割を果たしたE.クラパレード(ジュネーブ大学教授・心理学者)の影響が少なくないことは想像に難くありません。
こうして、音楽の基礎教育から人間性を高める教育へと発展していったリトミックは多くの共感を呼び、イギリス、ドイツ、スイス、フランス、アメリカなど世界の国々に広まっていきます。
日本でもその歴史は長く、明治時代から多くの教育家や音楽家、演劇人、舞踏家などがヨーロッパで学び、それぞれの分野で取り入れていました。そして戦後間もなくニューヨークで学んだ板野平(いたの やすし・1928~2009年)が、国立音楽大学の専門課程において教鞭をとったことにより、日本でも本格的なリトミック教育が広まっていきます。現在では、音楽教室・幼児教室をはじめ、保育園・こども園・幼稚園や公共機関等の他、子どもの健全な育成に取り組む様々な分野で行われつつあり、『音楽の基礎能力を高めるだけでなく、個性・協調性・社会性・積極性等を育む人格形成教育』として、多くの人に知られるようになりました。

人間教育としてのさらなる発展を目指して

リトミックは、音を聴き取る力やリズム感などの音楽的能力や表現力を養うだけでなく、想像力や創造性、注意力、集中力、思考力なども引き出そうとするものです。従来の教育の目的が「知識や技術の習得」であったのに対して、そこに到達し、発展させていくために必要で、子どもたちが持っている「潜在的な能力を育む」ことに重きを置いており、この音楽の基礎能力を高めるだけにとどまらない「総合的な人間教育」としてのあり方が多くの共感を呼び、欧米各国に広まり、音楽教育、幼児教育のほか、芸術、舞踏や演劇、体操などの分野にも影響し、発展していきました。
その学習法はダンスや遊戯のように、あらかじめ決められた動きを記憶して繰り返すのではなく、指導者の演奏する音楽を聴いて、それに反応して動きを判断し、身体運動・表現(行動)します。つまり、《感じ取り→考え→行動する》という、人間にとって非常に大切な行動パターンのトレーニングを行うことになります。また、音楽に対して即座に反応すること「即時反応(quick reaction)」を重視するので、集中力や反射性を養い、感じ取ったことを即座に表現することで、心と身体のバランスをとることを目指しています。

「音楽を手段として、個々の知的能力と肉体的能力の調和をはかる」
(エミール・ジャック=ダルクローズ)

リトミック研究センターについて

リトミック研究センターは1988年、リトミック教育をわが国に広く普及し、
ひとりでも多くの子どもたちがこのすばらしい教育の恩恵に浴することができることを願って設立されました。

2002年7月には、内閣府の認証を受け、「特定非営利活動法人(NPO法人)」として、さらに発展を続け、今日ではわが国でもっとも大きく、充実した指導者組織となりました。
リトミック研究センターは、以下の主要4事業を通じて、21世紀を担う子どもたちの育成に努めています。

  • 優れたリトミック
    指導者育成

    • ・教員養成校
    • ・ディプロマAコース
    • ・指導者要請コース
      <月例研修会>
  • こどものための
    リトミック
    教室の全国展開
  • リトミックおよび
    リトミック指導法の
    研究研究成果の提供
  • 広報活動

こどものためのリトミック

幼児期の子どもたちはみんな、体の中に、弾む心と躍動するリズムを持っています。
そのような人格形成における大切な時期に、子どもたちの持つエネルギーとパワーを充分に引き出そうと考えられたのが、こどものためのリトミックです。子どもたちの生活空間に、独自の教本・教具を導入し、友だちと楽しく遊びながら、豊かな人格形成に大いに役立つことと思います。

リトミック研究センターは、国立音楽大学名誉教授でもあった板野平先生(1928~2009年)が、当センター最高顧問として機会あるごとにおっしゃっていた、「いつでも、どこでも、だれでもこのすばらしいリトミック教育を受けさせたい」という願いを第一の目標としています。よい教育には、優れた指導者が必要です。そのため、東京、名古屋、大阪には教員養成校を設置、全国各地で指導者養成コース(月例研修会)を開催し、リトミックの専門教育を行っています。リトミックは本来音楽教育ですが、音楽力だけでは子どもたちを指導することはできません。教員養成校や月例研修会では、子どもたちの限りない可能性をひき出してゆくため、子どもの生理や心理、能力や生活、世界観など、リトミック指導に必要な多くの項目を学びます。

岩崎光弘(1944~2019 リトミック研究センター創業者)

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