卒業生、研修生の新規開講教室

北海道・札幌市「小さな森の音楽館」 武井歌織先生

私がリトミック研究センターのリトミックを知ったのは、札幌のとある幼稚園に見学に行った時でした。
東京から先生がいらして、その日幼稚園で子どもたちに体験レッスンをする場に居合わせることができたのです。先生と子どもたちは初対面。名前も性格もわからないたくさんの子どもたちと、「どんな活動をするのかしら・・・」とドキドキしながら見せていただいたのを思い出します。
子どもたちの動き、集中の度合いを見ながら、先生の弾くピアノから素敵な音が次々と飛び出します。子どもたちは先生のお話をしっかり聞き、”のびのび・キラキラ活動”に参加していました。私は「これだ!」と感じ、帰ってすぐにリトミック研究センターのことを調べ、現在に至っています。

現在は札幌で上級を受講中ですが、初級の半分までは青森で受講しました。札幌にまだリトミック研究センターの支局がなかったので、電車を乗り継ぎ、青森まで通ったのです。月1回の研修会はとても実りが多く、普段のレッスンにもすぐ活用できそうなこともありました。これまで小学校に入る前のお子さんのレッスンで、「どのような指導をすれば楽しく、子どもたちの力を引き出していけるのか・・・」と悩むことがありました。一生音楽と友達でいるために、音楽との出会いがとても大切だということを常々感じています。リトミックは子どもと音楽の出会いにとても適した教育だと実感しています。
そして、札幌にも支局ができ、研修会が始まりました。先生方はピアノ演奏法や教材の使用法、子どもへの言葉かけの仕方などいつも丁寧に指導してくださり、楽しく笑いが絶えないクラスです。また、一緒のクラスの仲間も皆熱心で、励まし合ったり助け合ったりしながら学んでおり、研修がいつも楽しみです。

2008年より、自宅でリトミックのクラスの募集を始めました。お母様方は皆、お子さんに『よりよい教育を!』と真剣です。たくさんのお稽古ごとの中からリトミックを選んで来ていただくのですから、体験レッスンにも力が入りました。リトミックのステップ1は、4月の時点で1歳半~1歳11か月になっている子どもたちのレッスンになります。「生まれてからまだ2年も経っていない子に何ができるの?」「どんなことをするの?」と聞かれることがあります。でも、4月からレッスンが始まって、子どもたちは、もうちゃんとピアノを聞いて動いています。ピアノが止まった時の表情、うさぎの耳やぞうの鼻だってわかりますし、「○○ちゃん♪」と呼ぶと「はあい♪」と少しずつ言えるようになってきました。音楽で遊んでいるように見えますが、全ての内容に音楽的要素が含まれています。
今は、可愛い子どもたちとお母様方の笑顔を見ることができるのが一番の喜びです。ヨチヨチしながら嬉しそうにレッスンバックを「はい!」と持ってきてくれると、私もその日一日元気いっぱい頑張れるのです。

私は、もともと自宅でピアノ教室を開いているので、ピアノの個人レッスンをしている生徒さんもリトミックを始めました。ステップ4とステップ5の子どもたちはリトミックをしながらピアノのおけいこもしています。今年8月にはピアノの発表会に、初めての試みでしたがリトミックの発表も加えました。直前まで緊張していたのに、ステージではみんなとっても楽しそう。テーマは【海はひろいな】です。
”バスに乗って海へ出発!”

おさかなになって泳いだり、波を表現したり、最後は夜になって空に星が・・・。【キラキラ星】のハンドベル演奏は、リズムをいろいろ変えて演奏しました。発表会を終えてみんな自信がついたのか、たくさん練習してくるようになったり、「お友達が弾いていた曲をやってみたい!」と挑戦してみたり、「次の発表会なにするの~?」と聞いてくる子も・・・(笑)。普段は個人レッスンですが、発表会でお友達と一緒にしたことがとてもいい刺激になったようです。